あ、そうだ!


「バンド!よかったです!演奏上手でした!歌もうまかったし!」


練習いっぱいした成果が出てたし!


「まぁ、渚が鼻血出してたのはマジビビったわぁ」

うぐ。会長がかっこいいからなぁ。

「とにかく、すごく感動しました!あぁ、私口下手だからなかなか伝わらないんですけど…!もうすごくすごく!…!」

興奮しつつ、身振り手振り気持ちを表そうとしてジタバタしてると、呆れた声が降ってきた。



「渚」

名前を呼ばれ、顔を会長に向けると微笑んで、

「伝わってる。すげー嬉しい。ありがとう」

そう言ってくれた。


「…!鼻血出る!」

「「「「え」」」」


みんなの声が重なり、私の鼻から赤い血が流れた。