「内容は後でメールするわ。…解散」

華音の一言で、俺達はゾロゾロと教室から出た。
…勿論、全員授業をサボるのだけど。


シルバーカラーの鍵を突っ込んで、重い黒いドアを開ける。

「あっつ…」

今は夏の終わりかけだが、窓を閉めているから空気が籠もっていて、暑苦しい。

「換気換気っと…」

靴を脱ぎ捨てて、換気扇を回すためにキッチンに向かう。
ついでに手を洗い、コップと冷蔵庫からお気に入りの水を取り出して入れた。

「あちち」

キッチンにある窓を、何となく触ってみたら、熱くなっていた。

「…クーラーに決定だな…」

思わず、ポツリと呟いていた。
とりあえず換気扇は諦めて、クーラーのスイッチを入れる。

「…」

ウィイン、と鳴るクーラーの起動する音を聞く。

~♪

華音からのメールが来た。

「うわー…」

怪しさ満点の内容だ。

「ん…?!ジジイんとこの奴らが麻薬…?」

有り得ない。
あいつらがそんなことするはず…!

「…くそっ!」

最悪だ。
ガツ、と強めに壁を叩いた。

「ふざけんなよ…!」

これは完璧にナメられてる。

「絶対、潰してやる…」

邪魔する奴は、潰す。
これは多分、全員がそう思っているんじゃないかな…。