授業が始まって、号令がかかって。いつもと同じ授業風景。あたしは、いつものように前を向いていた。でもね、なぜか颯太のほうを見ていたんだ。
「(え?なんで?好き・・・?へ?好きじゃないよ?ん????)」
自分でも分からなくなっていた。なんだろう。このドキドキして、ムズムズして。
「じゃぁ・・・左藤さんっ」
「えげっ?」
嘘っ・・・。授業全然聞いてなかったぁ!それ以前に、なんの教科だっけ?
あ、国語か。
副嶋になにがどうなのか聞いて、答えた。
「ほぉ~。なるぼどね」
副嶋に笑いながら言われた、第一声は・・・
「おン前、バカだな。」
おめぇーにバカと言われたくないやい!
―バシッ!
イラッと来たから、思いっきり叩いた。
「うるさいなぁ!黙れっ!!」
口パクで言ってみた。そしたら、「すみません」と口パクで返してきた。
そしたら、「じゃぁ~・・・副嶋君。」とかさされちゃって。焦ってたら、「わかんない?」とか聞かれてて・・・。
「人のこと言えないね。」
なんて、イジワルなこと言ったら、「うるせぇー」だって。しかも照れてるぅー!

はぁー・・・。面白い国語の時間が終わって次は、体育。
その前に業間休みっ!外で遊ばないタイプのあたしは、外を見る。クラスの人がいっぱいいて。元気もりもりだなぁーなんて思ってた。