「夢・・・?」
「そっ!夢。将来の夢っ!」
将来の夢だなんて、考えた事がない。
つぅか、あたしみたいなバカを入れてくれる会社だとかあるのだろうか。
「分かんないや。」
「ふぅ~・・・ん。つまんないのぉ♪」

「好未ぃ~!」
玲南に突然呼ばれる。
「何?」
「あのさっ!颯太がぁー・・・好きなんでしょ?」
「へっ・・・?」
なんで、知ってんの?
「好きなっのー?」
「え・・・・・・・。どうっせ颯太に言うつもりでしょ?」
「・・・いいじゃっなぁ~い♪」
「ヤダァ!教えないからぁー。」
走って逃げた。

そしたら・・・
―ドンッ

「キャァ~ッ!もうっ走らないでよっ!」
と顔をあげた瞬間・・・。

颯太だった。

「お前だって!走ってただろ?」
「そっ颯太のが、速かったぁー!」
こんな言い合いがつづいて、授業の時間に。
教室に戻るとき、話をした。
「お前に責任とってもらうからな。」
「ヤッダよ!」
「っそ。」
「う、うん。おっお互い様でしょ?ね?ね?????」
一生懸命に、身振り手振りでドキドキしているのを隠す。