―ピーンポーン
『はぁーいぃー?』
寝ぼけたようなコエで誰かが出る。
「そっ・・・颯太ぁー・・・。」
『俺だけど?入れー。』
「あ、はぁーい♪」

少しだけ古臭いような家に入る。


「おっじゃましまーす。」
「俺だけだよ、いるのは。」
歯を磨きながら颯太が答える。
「てか、おめぇーの格好なんだよ。」
「え、いざ勝負ってときに・・・。」
って!!言っちゃダメじゃん。

つーか、笑われてんじゃーーーんッッッ。

「俺の部屋分かる?」
わかるかーーーーっ!
「わかんねぇーよな。」
笑いながら答える。
「あのさ、一ついーい?」
「いいけど。」
「さっさと濯いできたら?」
「あぁ、そうだな。」
ずっと歯ブラシを銜えながら喋っていたのである。
そのため、口の周りは真っ白になっていた。