この春、俺等は、5年になる。
疲れちまうよ、高学年とか。

そんな疲れを癒すかのように遼平が、話しかけてきた。
「おぅ!颯太っ!!同じクラスじゃぁ~ねか!」
「そうだな。ホンット疲れちまうよ。高学年とかさ。」
「マジだよなぁー。『来年で最高学年ですよー。』とかウザいもんな。」
「だよなー。」
同情。やっぱ、思うよなー、ホンットにぃ・・・。
「遼平っ!颯太っ!」
副嶋が手を振り、やってきた。何時(いつ)ものように、元気ハツラツな、副嶋を見ていると、こっちまで元気になる。不思議な、不思議な、副嶋伝説だな。

騒いでる中、ひとりポツンといる奴がいた。
寂しそうで、なんだか、こっちまで寂しくなる。

話しかけようとした瞬間。
他の女子が来て、話しかけられなくなってしまった。
楽しそうに話していて、見た目によらず、元気っ!そんな彼女を俺は、可愛いと想い始めた―