ティッシュを一枚とって鼻をかんでから、メールを開いた。
【件名:なし】
【本文:空が青いね】
・・・空?
泣いているせいで頭がぼーっとしてたからかもしれない。
疑問もそこそこに、私はおもむろに窓から外を見た。
「・・・あ」
思わず声を漏らしてしまった。
そこには、雲一つない、きれいな空が広がっていた。
私はなぜか動けずに空を凝視していた。
ーーいつのまにか涙は引いていた。
しばらくしているとまた携帯が震えた。
今度は着信だ。
また、かまたさんから。
通話ボタンを押すとすぐに、慌てた様子で『ごめんなさい!』という声が聞こえた。
『あの、すみません!今のメール気にしないでくださいっ!間違えちゃっただけなのでっ』
