何も答えないあたしを
見て何を思ったのか
リョーヘイは真顔で言った。


「俺、
もっと勉強する!
カナキが、気持ちよくなれるように!!」


はっ!?


何…恥ずかしいこと…を…。


「リョ…ーヘイ。
そんな勉強いいから…。」


あたし、心臓もたないから。


だいたい、キスの勉強なんて
聞いたことないから。


「ん?
いいわけないよ。
ちゃんと勉強する。」


あー…。


恥ずかしいやら呆れるやら。


あたしは立って
公園の出口へ向かう。


「カナキ、待って。」