「ん~。キス…キス…。」


あー…。


頭でキスが回ってる。


誰とも知らないぷっくりした唇だけが
不気味に回ってるー。


あー、変な妄想のせいで
一瞬気持ち悪くなった。


「カナキー、リョーヘイくーん!ご飯だよ~!!」


あっ。お母さん呼んでる。


「ちょ…リョーヘイ。
もう、キスはいいから。ご飯食べに行こう??」


あたしはリョーヘイの思考を止める。


「え??…うん。…キス…。また今度勉強しよう!…あっ。そうだ。宇宙人じゃ何でダメなの??」


………っ。


「カナキー??」


「ほら。行く!!」


あたしはリョーヘイを掴んで、階段を下りた。