一瞬だった。


瞬きして開けた瞬間に広がる景色―。


「なんで、あたしの家!?」


そこは、紛れも無いあたしの家の玄関。


また瞬間移動したんだ。


街中で人が消えたら、大騒ぎになるっていうのに…。


そんなあたしの心配をよそにリョーヘイは、また不安そうな顔してる。


「え…だって、家…帰る…。」

そりゃ、帰るけどさ…。


はぁ…。


 「いい!?
地球では、瞬間移動できる人なんていないの!!
フツーにおかしいでしょ!?人間が、消えたり現れたりしたら!!
バレたら、テレビ局行きだよ!?逆に人体実験されちゃうよ!?」


あたしは、早口でそれも大声でリョーヘイに言った。