フツーさ、兄弟とかってクラス別だよね。


なんで…リョーヘイがあたしと同じクラス!?


「よしっ。じゃあ、笹川兄!!」

「はい。x=5です。」


「正解!!」


あーあー。


しかも、なにげに賢い。


あたしにとっては、呪文のような数学を…いとも簡単に。


あれだけ、常識はずれのくせにそっちの勉強はできるなんてズルイ。


あたしは、リョーヘイをじっとにらむ。


「笹川妹!」


笹川妹??ってあたし?


人差し指を自分に向けて確認する。


「そうだ。他に誰がいる。はい、次の問題解いて。」


あたしは教科書に目をやる。


やばい…。


これは…わかんない。


んっと…これ代入して…??


「さーさーかーわー。」