「僕は…
佐藤さんのことを大切だと
感じている」


「リョースケくん…」


「だから、
兄さんのことを探す手伝いをしましょう。
でも、まだ兄さんのことは嫌いですから兄さんと直接は会いたくない」


「リョースケ、ありがとう」


「では」


リョースケはあたしを
抱き抱えた。


 ちょっと、リョースケはココの彼氏なんじゃ…。


「下ろっ…し…て…」


あたしが暴れて次の瞬間、
そこは初めてリョーヘイと
出会った場所だった。


瞬間移動という言葉を思い出した。


宇宙人はそんなこともできたっけ。


「ここ…に…??」


リョースケに聞くと静かに
頷いた。


辺りを見回してみるけど、
誰もいない。


どこに…いるの??