「昨日は…ごめん」


キリヤがあたしに気まずそうに話かけてきた。


もしかして、覚えてるの??


「昨日は…笹川の気持ちも考えずに…ごめん…」


「キリヤ!リョーヘイのこと…覚えてるの!?」


あたしはキリヤに、振り返り勢いよく言葉を吐き出した。


誰でもいい。


誰かリョーヘイのことを覚えていて。


リョーヘイを夢にさせないで。

誰かが覚えてたら、リョーヘイが帰ってくるわけじゃない。


だけど、リョーヘイがいたカタチが知りたい。