「―――…梨」
「………」
「愛梨!」
「うわぁ!なになに!?どしたの!?」
急に呼ばれ驚く。
「どしたじゃねーだろ。さっきから呼んでんのに」
「ご、ごめん、気づかなくって…」
「なにか悩みでもあるのか?お前朝から変だぞ?」
「そ、そんなことないよ!!元気だよ!ほら!」
あたしはわざと明るく振舞う。
ホントはイギリス行きのことが不安でたまらない。
悠弥には言わなくちゃいけない。
それなのにいざ目の前にすると言えなくて。
「…それならいいけど…。悩んでんならちゃんと言えよ?」
「うん、あ、ありがとう」
どうしよう…。