「……どうして、私にだけ冷たいの？」


ずっと気になっていた。


だけど訊くタイミングなんかなくて、訊くこと自体はばかられるような雰囲気だったから、ずっと訊けずにいたんだ。



「私が……水無月くんに、告白なんかしたから？」


水無月くんに告白したら冷たくされる、なんてそんな話は聞いたことがないけれど。


私が彼の気に障ることをしたのだしたら、告白したときから水無月くんはもう冷たかったからそれより後のことではないのだろうと思うと、告白しか思い当たることはなかった。



私の目を見たまま聞いてくれていた水無月くんが、私の言葉に眉を顰めた。


そして、ふと視線を下に向けてしまう。


「……ちげーよ」


ぼそっと、呟くように吐かれた言葉。


その言葉に、なんだか泣きそうになってしまった。


唯一考えられる理由だったのに。

唯一、受け入れられるかもしれない理由だったのに。


なのに、違うの？


じゃあ、どうして……。