シュガーメロディ~冷たいキミへ~



……落ち着け、落ち着け。


私が気にしなければいいだけの話だって、さっき思ったばっかりでしょ。


そう自分に言い聞かせて、なんとか心のざわめきをおさめることができた。



「あんたはお呼びじゃないから!あたしと梨音のラブラブタイムを邪魔しないでよ」


心底不快そうな顔で、このみちゃんは今野くんを見た。


……こんなに不機嫌なこのみちゃん、珍しい。


と、私は意外な思いでいたのだけれど、そんな表情をされた当の本人は、全く気にした様子もなく。



「このみん、さてはツンデレだなっ!?」


なんてウインクしながら言うものだから、びっくりしてしまった。


日常生活でウインクしちゃう人、初めて見たよ……!



「きもい!!あたしの梨音に近づくの禁止!」


キッと今野くんを睨むこのみちゃん。


「ツンデレもえー」


「デレてないしーーっ!どうしたらそんなふうに見えるのっ」