分かる分かる、と頷くこのみちゃん。
このみちゃんと喋っているうちに、私の中の楽しい、の気持ちが大きくなっていく。
テンション高く、ぞろぞろと駅前のワッフル屋さんに移動する私たち。
……青いクジを引いた時。
水無月くんも同じ色を引いたって知って、すごく憂鬱だったのに。
今はその憂鬱や不安が嘘のように、水無月くんにヒドイ振られ方をしたんだっていうことを、忘れられた。
……だからかもしれない。
「このみんとリオりんは、仲いいね!」
ふいに、後ろから今野君にそう声をかけられても、全然緊張しなくて。
いつもなら初対面の男の子と話すなんて、うまく言葉が見つからなくなるくらい混乱しちゃうのに。
「リオりんって、私のこと?」
思わず、このみちゃんに向けた笑顔のまま、今野くんを振り返っていた。
……気さくに声を掛けてきてくれた今野くんの隣に、水無月くんがいることなんて知らずに。
「そうそう!リオりん、可愛いっしょ!」
振り返った瞬間、水無月くんと目が合ってドクンと心臓が嫌に大きく跳ねたけれど、今野くんの楽しげな声に、なんとか顔を今野くんの方に向ける。


