シュガーメロディ~冷たいキミへ~


人見知りだから一人だったら緊張しちゃうけど、このみちゃんがいるなら心強いし、何より、カフェ班の皆の明るくて優しい雰囲気が居心地がよかったから。


無理に会話に引き込もうとするでもなく、かといってあまり言葉を発さない私を責めるでもなく。


ただただ、楽しんでいる皆が、そして私を仲間として自然に受け入れてくれている皆が、好きだと思った。


初対面なのにこんな風に思える人たちばかりだなんて、すごく嬉しい。


水無月くんがいることにちょっと不安だったけど、私さえ気にしなければ彼の方から私になにかしてくることはないし……。

せっかくの文化祭だもん。


水無月くんのことばかり気にしていたら、楽しめるものも楽しめなくなっちゃう。



「やったー!行こう行こう!梨音、何味が食べたい!?」


「イチゴ!気になってたんだ」


白い生クリームに、イチゴに加えラズベリーやブルーベリーが混ざった鮮やかな赤いソースのかかったワッフルは、偶然お店の前を通った時に目にして、すっごく惹かれたんだ。


ひとりでカフェに入る勇気はなくてその時は諦めたけれど、こんな形で念願叶って食べられるなんて……、なんだかすごく嬉しい!


「うんうん、美味しそうだよねぇ!やっぱりベリー系は最強だよね」