ぐるぐると混乱した思考。
「あ、あたし」
「うん」
どうしたらいいのか分からなくて、なにか言わなきゃ、という焦りだけがあたしを追い立てる。
まっすぐな今野くんの目が、見られなかった。
思わず視線を逸らしてしまったのは、どうしようもなく恥ずかしかったから。
……だから、かもしれない。
「……か、からかうのも大概にしてよっ!」
今野くんの言葉が決して嘘なんかじゃないって。
からかってなんかいないって、わかっていたのに。
今野くんのまっすぐな告白が恥ずかしすぎて、そして恥ずかしがってる自分も信じられなくて。
気付けば、そんな最低なセリフを叫んでしまっていた。
自分がヒドイことを言ったことに気付いたのは、言葉になってから。
ハッとして逸らしていた視線を今野くんに向ければ、今まで見たことがないくらい、眉を寄せていた。
いつも笑顔が絶えない彼だからこそ、初めて見たその悲しんでいるとも怒っているとも取れる表情に、あたしの言葉が今野くんをどれだけ深く傷つけたか、思い知った。


