「……知らないから」
「うんうん、やっぱり……、え?」
ため息交じりの言葉に驚いて、思わず目を見開いて今野くんを見上げた。
「知ってるわけないって。……委員会のときだって、名前知ってたの、ホントはこのみんとリオりんだけだったし」
「え」
「リオりんだって、このみんといつも一緒にいるから知ってただけで……」
微かに視線を伏せた今野くん。
あたしはといえば、今野くんの言葉に頭がすっかり混乱していた。
……何?
女の子の名前全員知ってるって嘘だったの?
なんでそんな嘘ついたの?
え、じゃあどうしてあたしのことは知ってたの?
い、意味がわかんない!!
「え、えーっと?」
「このみん」
一度の瞬きの後、まっすぐに向けられた視線は、まるであたしの瞳を射ぬいてしまうんじゃないかと思うくらい、強くて。
どうしてか、理由もわからないままあたしの心臓がキュッと音をたてたような気がした。


