さっきよりも苦し気な声でそう言った水無月くん。
今までとは違う。
今、心が痛いのは、紛れもなく私が彼を傷付けているような気がしたから。
……混乱した私はすぐには言葉は返せなくて、だけど水無月くんはそんな私の言葉は待ってくれなくて。
あ、と思った時にはもう、水無月くんは教室を出ていってしまった。
ガラッ、というドアの閉まる音が、やけに大きく響く。
「……意味、わかんないよ……」
ぽつり、ひとり残された教室に小さく響いた私の声。
あんなに冷たく拒んだくせに。
どうして今更、そんなことを言うの……?
「わかんないよ……」
わからない。
水無月くんの心が、わからない。
それに。
「……私も、おかしい……」
『迷惑だなんてひとことも言ってない』
水無月くんが、はじめて私を受け入れてくれたような言葉をくれた。
……だけど、あんなに苦し気な声だったんだよ?
嬉しいって感じるなんて、おかしい……。


