しばらくの間、しつこい程に重なっていたそれは、ふいに離れた。




すっかり息が切れた私に、廉也は余裕そうな涼しい表情。



でも、その瞳は燃えるように熱い。




「お前は俺のだから。」




……このタイミングで言うのはずるいよ。



一歩間違えれば、狂気にも聞こえてしまうその言葉。



でも、廉也の愛情だと理解しているから、私にはちゃんと伝わるの。




言葉に出来ず、頷いた私。



廉也はフッと笑うと、私を抱き上げて自分は席を立ち、私だけを総長の席に残した。




「未來、起きろ。」



大きくもない廉也の声で、未來の瞼は自然と開いた。



寝起きなのにすぐにニコニコと笑い出す。