「なん年ぶりかな。」 目の前の門と塀を見つめ、思わず声が出てしまう。 廉也の家を出てここに来るまでに、既に2時間以上が経過していた。 それでも、ここに来ることは少しだけ楽しみでもある。 「…………喜んでくれるかな。」 緊張して鼓動が高鳴るのを感じながら、一歩を踏み出した。 「なんのご用ですか?」 門番に尋ねられ、そういえば手続きしなきゃいけないんだっけ、と思い出しながら答えた。 「父の面会に来ました。」 ここは、刑務所。 殺人の罪で囚われた父が、ひっそりと生きている場所。