総長からの「愛してる」Ⅱ




「最悪……。」




自分の身に何が起こったのか、どういう状況なのか。



全く理解できない。



ただ、これはかなりヤバいことだけはわかる。




周りを見渡せば、いかにも『倉庫ですよ』 という感じでコンクリート剥き出しの壁に囲まれている。



落書きもあるし、お世辞にも綺麗とはいえない。



そんな部屋の中にあるのは、私がいる、場違いなほど新しいベッドだけ。




多分、拉致されたんだと思う。


その感覚に、体が震える。



前の日向の時と同じ。



私にとって拐われるという行為は、恐怖だ。




鳳凰のとき、ある男に一度拐われた。



その時の恐怖を、この体が覚えている。