「行くぞ。」 そう言った鳥遊悠希の雰囲気が一気に変わる。 殺気というよりも、強者のオーラ。 俺が足に力を入れていると、鳥遊悠希がすぐに仕掛けてきた。 ブンッ 目の前を通り過ぎる拳に、今まで相手にしたことのない強さを感じた。 俺が避けたはずなのに、それすらも予測された拳。 少しでも避けることに手を抜いたら、やられる。 「甘くねぇな。」 俺の思ったことを、鳥遊悠希も思ったのか一言で呟いた。 俺は避けたまま振り向きざまに足を回す。 それはかすった程度だが、程よい距離を取れた。