総長からの「愛してる」Ⅱ




悠が取り出したのは、小さな箱。




それを見た瞬間、心が愛おしさで溢れた。


同時に、悲しさも切なさも、一緒に溢れた。




見覚えのある、箱。



私があの街を出る日に捨て、もう二度と開けないと誓ったそれは……



今、パンドラの箱として……ここにある。




「悠、それも交渉材料に使うつもりだったの?」



「一番卑怯な手だとわかってたけどな……俺には、自分を止めることができなかった。」




暴走も止め、自分自身に反省したのか、悠は申し訳なさそうに私を見た。



まるで、昔の……鳳凰のときの悠に戻ったみたい。




來叶の死に囚われ、自信喪失と不安に付きまとわれ……私の前で弱音を吐かないように気を張っていた悠。



それに気付けなかった私も、最低だったんだけど。