「廉っ!!」




叫ぶが、周りは喧嘩だらけで廉の居場所どころか、昴や旭、奏も見つけられそうにない。





「仕方ねえな。」




俺は、鳥遊悠希に向かって走った。




ここで引くわけにはいかない。



だが、このままでは鳥遊悠希一人の手によって、潰されかねない。




「鳥遊悠希、俺と勝負しろおおおお!!」




これでも、龍嵐で特攻隊長になってる身だ。



喧嘩は幹部の中でも廉に一番近い自信はある。





「どけよ、邪魔だ。」




近付いて気付く。



その男の、あまりにも冷え切った瞳。




身体中から発している怒りと、俺でも一瞬震えてしまう殺気。




こいつ、本気で人を殺すんじゃねぇか。