「此処で縁切りだ。陽子さんとも翼とも」
振り返った翔が言った。
「やっぱり翼がいるのね」
身構えながら陽子が言う。
「ああいるよ。ずっと前から気付いてた。摩耶に会いたいのに、隣にいたのはあんただ! 恨んだよ!」
「だからあんなに疲れていたのね? あなたを負かして会いに来たがら」
「それに気付くと線路を見てる」
陽子はピンときた。
(きっと秘密基地だ)
翔の中にいても翼は翼だった。その時陽子は、翼の強い愛に支えられた日々を思い出した。
「俺が何故此処を選んだと思う?」
陽子は首を振った。
「あんたら全員を抹殺する為だ。憑依だが何だか知らないが、俺の体を玩具にしやがって!」
翔はサバイバルナイフを構えた。
陽子は思わずお腹の子供を庇っていた。
自分の子供だと翼は言う。
でも今、翼は居ない。
(そうだ! この子を守れるのは私だけだ!)
陽子はお腹を隠すように身構えた。
「お前が憎い! 翼を変えたお前が憎い! 努力もしないで出来る奴を焚きつけやがって!」
翔が喚いている。
「翼が何もしないで受かったと思っているの!?」
陽子の脳裏に狂ったように勉強する翼が浮かんだ。
「あなたのお母さんに母親を殺されて! お父さんに私がこんな目に遭わされて! 翼がどんなに苦しんだか! あなたに分かる!?」
陽子は泣きながら本当は優しい筈の翔に問いかけた。
翔は一瞬怯んだ。
「お袋が翼のお袋を? 一体どういうことだ?」
「田中恵さんに聞いたの。薫さんとお義父さんは高校生の時から付き合っていたって」
「ほらやっぱり翼のお袋が浮気相手じゃないか!」
翔はいきり立った。
振り返った翔が言った。
「やっぱり翼がいるのね」
身構えながら陽子が言う。
「ああいるよ。ずっと前から気付いてた。摩耶に会いたいのに、隣にいたのはあんただ! 恨んだよ!」
「だからあんなに疲れていたのね? あなたを負かして会いに来たがら」
「それに気付くと線路を見てる」
陽子はピンときた。
(きっと秘密基地だ)
翔の中にいても翼は翼だった。その時陽子は、翼の強い愛に支えられた日々を思い出した。
「俺が何故此処を選んだと思う?」
陽子は首を振った。
「あんたら全員を抹殺する為だ。憑依だが何だか知らないが、俺の体を玩具にしやがって!」
翔はサバイバルナイフを構えた。
陽子は思わずお腹の子供を庇っていた。
自分の子供だと翼は言う。
でも今、翼は居ない。
(そうだ! この子を守れるのは私だけだ!)
陽子はお腹を隠すように身構えた。
「お前が憎い! 翼を変えたお前が憎い! 努力もしないで出来る奴を焚きつけやがって!」
翔が喚いている。
「翼が何もしないで受かったと思っているの!?」
陽子の脳裏に狂ったように勉強する翼が浮かんだ。
「あなたのお母さんに母親を殺されて! お父さんに私がこんな目に遭わされて! 翼がどんなに苦しんだか! あなたに分かる!?」
陽子は泣きながら本当は優しい筈の翔に問いかけた。
翔は一瞬怯んだ。
「お袋が翼のお袋を? 一体どういうことだ?」
「田中恵さんに聞いたの。薫さんとお義父さんは高校生の時から付き合っていたって」
「ほらやっぱり翼のお袋が浮気相手じゃないか!」
翔はいきり立った。


