「菜月。そろそろ帰るよ。海が待ってる。」






ーーーギィー



千春がナイフが刺さった重々しい扉を開けた。




どんだけ早く帰りたいんだよ。

こりゃあ、もう帰るっていう選択肢しか千春の頭の中にはないね。






秋に“あの”ことについて詳しく話したいな。


けど、仁と千春にイロイロ聞きたいこともあるし……。







よし!今日はもう帰るか。







「ん。ってことで帰る。じゃあまた後日条件を詳しく話に来る。安心して、絶対にあんたの情報は漏らさないから。」




「おォ。わかった。じゃあまたな〜。」





秋の別れの言葉を合図に私達はgalaに向かって歩き始めた。