「聡・・・もっと一緒にいてよ。」

「うん・・・でも明日は息子の運動会なんだよ。」

聡は芽衣の部屋でデートを繰り返していた。

「おいおい・・・これはやりすぎだぞ。」

芽衣の部屋は聡との思い出で埋め尽くされていった。

「いいじゃん・・・聡しか来ないし」

「でもな・・・」

2ショットの写真なんて、恥ずかしい。

「私だって、いつまでもこんなのイヤよ。」

最近の芽衣はすごくねちっこく、

「結婚・結婚・・・」

明らかに結婚を意識していた。

「仕事なんて、いつでも辞めてもいいからね。」

「おいおい・・・」

「だって・・・聡の帰りを待ちたいな。」

30歳を目前に

芽衣は女として

なにか、転機を感じているような・・・

「このまま働きつづけるのか?」

「それとも結婚?」

聡はこんな大事な時に芽衣と恋に落ちた。

「芽衣の幸せって・・・」

聡は時折考える

たまたま、独身の女性とこういう関係になって

その女性は将来を考えていて・・

「なんだか大事な時に俺と出会った。」

聡は芽衣のことを考えると

考えるだけ

胸が痛んだ・・・

「芽衣・・・でも好きだから」

そういって激しく抱くことも

この子にとっていいことなのか・・・?

聡はそんな想いから

あのジュエリーショップへ行った。

「芽衣に・・・渡したい・・・」

聡はもうすぐその指輪を取りに行く。

「もう少し・・・して・・・・」

芽衣の甘えた声は

聡を興奮させる。

明日は運動会だっていうのに

聡はこの日も

芽衣に精一杯の愛を注いでいた。