一期一会『あの子が残していったモノ』

お経が終わって、


お焼香も終わり、



彼の棺桶に白い花を入れに行く事になった。




これでお別れなんだって思うと早く行けなくて後の方で行った。

妹と一緒に。お父さんもずっと泣いてた。



花は彼の顔の近くに入れて、



彼の顔に触れた。


すごく冷たくて、

もぉ起き上がる事はないって思い知らされた感じ。




うちのお母さんが最後に来た。

受け付けをしていたから、最後だったんだ。


ゆっくり

   ほんとにゆっくり



あの子に近づいて行き、

泣き崩れそうになりながら、


あの子に話しかけていた。





あの子の手に少しだけ触れて・・・