together

「いつものことながら不用心ですよ」



「いいのよぉ~♪だって真ちゃんだってわかってるもの~♪」



「だから……まぁいいですよ……」



遠くで聞こえるやり取り
今直ぐにでも加わりたい……



決して行けない距離じゃない
玄関までの道もわかってる……



ただ……



ハムエッグの卵が口にツイてないだろうか?
コーヒー臭くないだろうか?
髪は乱れて無いだろうか?



色々な不安が入り交じって、玄関に向かうことを躊躇してしまう……



「真ちゃん、悪いけどもう少し待ってね……美砂も女の子だ・か・ら」



「分かりました」



怪しいやり取りの後に足音が聞こえた。



「美砂ちゃ~ん支度しよぅ~」



自分で用意できない私に、し~ちゃん(好物はケーキ)はいつも通りに支度をを手伝ってくれる。



私にはそれが、少し心苦しかった……