「大丈夫、、、。」
あたしはそう答えた。
なぜだろう。
むかつくはずなのに胸がどきどきしてる。
何?この胸のどきどきは。
これってもしかして一目惚れ!?
あたしの生きてきた人生の中で一目惚れ
という言葉はどこにもなかった。
好きな人はいたけど、どれも本気の恋と
いえるものではない。
遊びで付き合ったわけじゃないけど
どこか胸の奥では「別れたい。」
そんな気持ちがあった。
ポカンとしたまま動かないあたしの隣で
イチカはかなり心配していた。
ハッと我に返りあたりを見渡した。
そうだ。彼はどこかへ行ったんだった。
イチカがにやにやしながらわざとらしく言った。
「どうしたのぉっ?愛。顔が赤いよ!?」
イチカには全部お見通しだ。
あたしは答えた。
「一目惚れってやつっ♪」

