「じゃあ私が帰るから、あとはよろしくね!!」
 
 アンタが帰らないなら、私が帰ってやる。
 
 どうせ残ってる資料も3分の1位だし、三上でもできるでしょ。

 「え~、莉桜ちゃんもかえっちゃうのー?
てかコレ、俺が全部やるの?出来ないよ。」

 「アンタでもそれ位出来るわよ。あと、私のその呼び方
いい加減やめてよね。」
 
 そういって私はドアを閉め出てった。

 最終下校の放送からずいぶん時間がたっていたから、
 校門にはもう誰もいなくなっていた。
 
 家はここから30分くらい。
 
 毎日一人で行く登下校も、もう慣れてしまった。
 
 生まれつきのこのつり目のせいで、誰も近寄ってくれなかった。

 私もアイツみたいに誰にでも好かれる要素があれば......。
 
 みんなから好かれている人気者には、
私の気持ちなんて、一生わかんないんだろうな。