莉桜SAID
  「あ‘--もうっ!!三上、いい加減にして!」

  「んー?どうしたの莉桜ちゃん。」

  「だから私をそうよぶなぁぁっ!!」
  バンッ。「ひいっ!!」

  座っていた机を叩いて三上をにらむと

  なぜかその近くにいる女子たちが悲鳴を上げ固まった。

  なんであんたたちがビビるのよ。

  「じ、じゃあ聖くん、またあしたね!!」

  「ばいばい!!」

  「え~、もう帰っちゃうのぉ~?」

  「うん。あしたねー。」

  「またねー。」

  三上が出て行く女子たちにニコッと笑うと、

  彼女たちは頬を赤らめて部屋から出ていった。

  「あ~あ、莉桜ちゃんのせいだよ?」  

  そういって三上は顔を机にうずめた。

  「生徒会室は女子を連れ込む場所じゃないって

  なんどいったらわかんの!?」

  「100万回。」

  「はぁ~、もういいから手伝って。」

  「やだ~。」

  あーもうっ!!なにこいつ!!!!!

  毎日毎日女子つれてくるし、

  仕事はまともにしたことないし、

  ほんとコイツが副会長だなんてきいてあきれるっ!!!

  私の名前は中川 莉桜。 

  この桜歌高校の2年生になったばかりの初々生徒会長だ。

  そしてこの使えない男は、

  私と同じ生徒会副会長 三上 聖。

  毎日私を怒らすのを楽しんでいる私の一番キライな男。

  実のところ一緒にいるのもイヤなんだけど、

  なんせ会長と副なので、何かしら同じ仕事をまかされるんだよなぁ。

  今も、来週からくる1年生に渡す資料作りのため、

  二人で残ってるんだけど、

  「じゃあもうかえってもいいよ。私一人でやるから」

  さっきから私しかやってないし、

  邪魔だからやる気無いなら帰ってほしいんだけど。

  「それもやだ~~。」

  コイツッ!!どれだけ私を馬鹿にすれば気がすむのよ!!