片恋ポエム最後ということでスペシャル

題.....勇気。

ヤバイ。心臓爆発寸前。

席替えで、ずっと好きだったあの人の隣に。
私は、口下手で話してもつまんないし
皆の前で発言することもムリで
運動、勉強だって全然できなくて
何をしても失敗ばっかなダメダメで
勇気や自信なんてなくて。


なのに、なんでキミはそんな無邪気な笑顔で優しく話しかけてくれるの?
なんで、「可愛い」なんていうの?
なんでいつも助けてくれるの?

そんなコトされたらもっと好きになっちゃうじゃん。
もっと欲張りになっちゃうじゃん。
「私の事好きなの?」なんて期待しちゃうじゃん。

日が経つにつれて膨らむ気持ち。
もう、セーブなんてできない。
………………………………………………

あ、あの人発見。

あの人は、サッカー部のキャプテン。
いつも、窓から眺めていたんだ。

ん?

女の子に呼びだされている。
もしかして告白?

いやいやいやいやいやいやいやいや!!

やだよ。他の子なんかと付き合わないで

そう思うと自然に体は動いた。
走って走って走って走って走って走って

もう、格好なんて気にしない!
とにかく走って…………………。

「ダメ!」
髪はぐちゃぐちゃ、制服もぐちゃぐちゃだけども。
二人とも驚いた表情だけども。
私はその女の子と向き合って
「...お願いします。わがままな事はわかってるけど...。輝くんのコトは取らないで!」
……ヤバイ。すごい変な目で見られてるよ。
恥ずかしい。けど大丈夫。だってキミがすぐ近くにいるから。

すると、その子が口を開いた。
「....大丈夫だよ。安心して。
ウチの彼氏サッカー部なんだけど、浮気してるぽいから聞いてただけ!」
…………………へ?
ウソ。だったら私、相当恥ずかしい事しちゃったじゃん!

その子は、にんまりと笑い、
「じゃ、ウチ、邪魔みたいだからいくねー❤ばいばい!」
そう言って、その子は学校に入っていった。
.....さーて。どうしましょう。この雰囲気!
困っていると輝くんが、口を開いた。
「あ、あのさ!そのー。」
輝くんは、しゃべり出したものの話す事がないのか、長ーい沈黙。

思えば、私が、こんな事するなんて
輝くんが隣になる前は想像もつかなかった。
輝くんのおかげで、私、変われたよ?
自信がついてきたんだよ?
...
今、伝えなくちゃ。
勇気を出して。
結果はどうだっていい。
精一杯、自分の言葉で...

輝け、私。


END…………………