ただただ前を向いていた自分の視線をふと下へ降ろす。 大きく息を吐いた。 さて。そろそろ切り替えないと。 顔上げて気合を入れ直した瞬間。 ぽんぽんと背中を叩かれた。 「えっ?!」 いきなりの事すぎて私は思わず言葉を発してしまった。 慌てて口をおさえたけれど遅かった。 「安積 香奈さんだよね?」 そんな言葉と共に知ってる顔が目の前に現れた。