サウンド・ラップトップ

慎太の言葉を全て聞く前に、

みゆきは教室を飛び出していた。

気づけば放送室の前。

「バカ!シンタの、バカ!

バカバカバカバカ、バーカ!」

途中から、訳も分からずただ叫ぶみゆき。

放送室のドアが開く。

「何してんの」

出てきたのは慎太じゃなかった。

背が高くて、同学年とは思えない。

いきなり現れたので、みゆきは戸惑った。

「え、えっと」

「何叫んでんの。

あ、君がミユキちゃん?

へえ、聞いてたより可愛いね?」