1つの恋のドラマ





「これをこうやって…」


カラオケに着くとまず曲の入れ方を教えてもらった。


「夏井さんはどんな歌聞くの?」


「バラードかな」


と答えながら曲を入れた。



入れた曲は“Beauty and the beast”



私はマイクを持ち、ここにいる6人の男子バスケ部の前で熱唱した。



歌い終わるとみんなポカーンとしていた。



「……ちょーうめー…」



今日ボールを取りに来た…確か瀬戸という人がカラオケに来て初めて声を発した。



「俺もすんげー感動した!マジ涙出そう!演劇部って歌も歌えるんだな」


「私は脇役だから部活で歌うことはないんだけどね」


みんなが呆気に取られていて部屋は静かになった。


その中で私は口を開いた。