幕が閉じているため舞台からバスケのコートは全く見えない。
それでも音だけを聞いているとなんだか一緒にバスケしている気分になれる。
「瀬戸パス!」
「ちょ、お前飛ばしすぎ!」
とコートから聞こえてきた途端ボールが幕の隙間から舞台の上に転がってきた。
そのボールは私の足にぶつかり止まった。
「瀬戸わり!ボール取って来て!」
幕の外から聞こえてきた。多分瀬戸という人にパスしようとしたが、飛ばしすぎた人の声だろう。
私は目の前のボールを拾い、幕をめくった。
「どうぞ」
私は舞台に向かってきた男子生徒にボールを渡した。
「わり。さんきゅ。」
彼はボールをもらうとツンとそっぽを向いた。
ちょっと苦手なタイプ…
