「これから、1週間ほど佐藤くんは
休むみたいです....」

その3日後、湊は1週間も学校を休んだ

俺がそれに黙っているわけもなく

「先生!湊、何があったんですか?」

「それは......とりあえず、1週間ほど
休むみたいです」

担任は下を向いたまま悲しそうな顔を
していた

「......みんなに言えないようなことですか?」

担任は黙っていたが少したって
口を開いた

「このことは、私の口からは言えません
佐藤くんに直接聞いてください
言ってしまうと佐藤くんが傷つく可能性もあるので......」

「じゃあ、1週間待てっていうのかよ!」

俺は小学校を飛び出し湊の家へ向かった

湊もまた、親が大手企業の社長で

かまってもらう暇はなかったみたいだ
でも妹のことは可愛がっていたらしい

俺はインターホンをならす

「はい」

その声は湊の声ではなく

また、いつも出る湊のお母さん......

かおるさんの声でもなかった

20で湊を産んだかおるさんは

当時、31か32でおばさんというには少し若すぎた

「あ、中坂です」

たぶん、お手伝いさんだろう

「わかりました、少々お待ちください」

俺のことを知っていたのだから.....