「あは、春子っち何か不機嫌?」
「なーんだ、桃ちゃんかぁ」
「ちょっ、春子っちひどーいっ」
だってー、ここ2週間くらい風間くんに会ってないし!
なんか、部活が忙しいらしくて桃ちゃんにお茶に誘ってもらってもなかなか良い返事が来ない。
龍くんは結構会うんだけどね。
「アイツはバスケバカだからなー。すっげー頑張ってるから今は諦めな?」
と、龍くんには言われた。
そうよね、龍くんとは違って風間くんは真面目でかっこよくて人間がなってるもんね。
あの風間くんが龍くんみたいに暇なわけないわ。
「そんな春子っちに朗報なんだけどねー?」
「んー?なにー?」
「なんと!」
「なんと?」
「今度龍ちゃんたちが一年生だけの練習試合するの!見に来ていいよってさ!」
なんですって!
龍くん、なんてなんてなんて素晴らしいの!
ってことは…
「風間くんも…?」
「もちろんいるよ!」
「でかした!」
たまにはこのカップルも使えるよね!
桃ちゃんの朗報にあたしは気分が高まり、桃ちゃんをポカポカ叩いた。
やっばい!超うれしすぎる!風間くんのバスケ姿を見られるなんて!
まだ彼女にもなってないのに、いいの?!
「桃ちゃん、今までただのバカだと思っててごめんね!これから反省します!」
「うん♪って、ええっ?!春子っちって本当に鬼だぁ!」
「早く風間くんに会いたいー!」
「って、無視?!」
