「あー、あたしもう帰らなきゃだ!みんなはどうする?」

「俺は桃ちゃん送ってくよ!」




桃ちゃんは門限があるみたいで荷物をサッサとまとめた。



当然のように龍くんも立ち上がった。




「俺も帰る」

「あ、あたしも!」



風間くんが帰るならあたしも帰る!



あたしは風間くんが立ち上がると同時に荷物をまとめた。



「風間くん!あたしも送って!」




そして長身な風間くんを見上げてお願いしてみた。




「ああ?お前ん家すぐそこだろーが!送る必要性ねーよ」

「よくあたしの家知ってるね!調べたの?」

「テメーがさっき丁寧に説明してきたんだろーが!」




えーっとそうだっけ?


あたしはちょっとでも風間くんといたいだけなのに、何でよー!



でも、しょうがないか…。


風間くんはただのバスケバカだし。



「おーい、アイツらサッサと帰ったぞ?お前は?帰らねーのか?」




……でも。


最後はこうやって声をかけてくるから、優しいから大好きなんだよ!




「風間くんが一緒に帰ってくれるなら帰る…」

「ふっ。お前、つい最近知り合ったようには思えねーな」




風間くんは目を細めて笑って歩き出した。



何でそんなかっこいいの?!


もう、大好き!