「いいから教えてよ!」
「って、今からかよっ?!授業始まるぞ?」
「どーせ大島ちゃんいつもサボってるじゃんっ!」
そのあと、あたしは大島先輩に基礎の基礎から教えてもらった。
っていっても、いっぺんに覚えることなんて出来ず、桃ちゃんがノートにまとめてくれた。
「ねぇねぇ桃ちゃん!あたし頭いいかも!結構バスケ分かってきたよ!」
「え、本当?!飲み込み早いんだねえ!」
「うん!バスケの漫画読んでたらなんか頭に入っちゃって!」
「ほぉー!これが恋の力ってやつですか?」
「何言ってるの桃ちゃん!これは愛の力です!」
そう、あれからあたしは驚くほどのスピードでバスケについて勉強した。
もうすぐ風間くんに会えると思うと今からワクワクしてしょうがない。
早くバスケしてる風間くんに会いたい。
「あ、ねぇねぇ春子っち!いよいよ明日だけどさ、差し入れとか作らない??」
それは桃ちゃんの突然のお誘い。
試合の前日、放課後に桃ちゃんとダラダラ過ごしてたら桃ちゃんが急に思いついたらしい。
「うん!作るっ!」
もちろん、あたしの返事はイエス。
ということであたしたち2人は桃ちゃんの家に移動することに。
