そんなふたりが・・・。 *番外編*



「俺さ、名前の候補あるんだ」


「あたしは、候補ってのはないけど

あだ名で呼んでもらえる名前がいいなって
思ってるの」


「俺たちのきっかけがあだ名だったから?」


「うん

そうすれば男の子にも女の子にも
呼んでもらえて嬉しいかなって」


そう、あたしたちはあだ名で始まった




『ミーヤマ』




『サクっ!』




ここから全てが動き出したから



自分たちの子供もみんなに
呼んでもらいたい、


そう考えるようになっていた


壱成もこのことを理解してくれて




「だな

じゃあ、俺の候補はバッチリだ」


「なになに?」


「男だったら“凛太郎”


女だったら“こころ”」


「じゃあ、“りん”と“ここ” だね


りっくんでもいいな~

あっ!ここちゃんは?かわいいかも」


「気に入ってくれた?」


「すごくすごくすごく気に入った!」






「よし、じゃああとは子作りだけか」




壱成がニヤッとして
こんなことを言ったとも知らずに

あたしは話を進めていた




「家族旅行とかたくさん行きたいね

んー、どこがいいかなぁ」


「おまえさ、子供まだいないのに
どこまで考えてんだよ

そんなことより、ほら行くぞ」


「行くってどこに行くの………


ひゃあっ」





あたしの体が宙に浮いてる



壱成にお姫様抱っこされてる





「壱成、おろしてよー」



じたばたするあたし


でもそんなの壱成には効果なしで、



「お姫様、お静かに」



あたしの心臓、張り裂けそうです





そのままベッドにちょこんと
寝かされたあたし




「子供がいないと名前もつけれないだろ?」


「それはそうだけど……」


「そんな恥ずかしがるなって


俺に雅の全部ちょうだい」






あたしたちはこれが初めてじゃないけど
今日はなんだか気分が違う




本当に家族が増えるんだなって思うと


全く実感がない





でも、
壱成の顔は本気だった



ずっと子供がほしいって言ってたし

あたしも家族が増えたら嬉しいって思ってた






あたしたち、親になるのかな


壱成がパパであたしがママか…






このまま壱成に任せてみようかな


フッとそんなことを思った





今の壱成は真剣で大人でたくましくて…


これなら壱成のこと信じれる





そう強く思った








「壱成、あたしの全部あげる」










「今日はやけに素直だな

そんな雅を俺は愛してるからな」







「あたしも壱成のこと愛してるよ」









そういってあたしは目を閉じた