案の定あたしは風邪をこじらせて寝込んでしまった
『ださ…』
あたしは天井を見つめながら自分に嫌気がさしていた
どっちにしろ後悔するなら気持ち伝えたいなんてワガママだったんだ…
やっぱまだ翔吾の幸せを祈れるほど大人じゃなかったってこと。
あたしの目からは涙が流れた
これは悔し涙。自分の勝手さへの悔し涙なんだ
トントン
『琴音~お見舞いに来てくれたわよ!結衣ちゃん達が』
お母さんは仕事を休んでまで看病してくれている
嬉しすぎる
『結衣たちが?部屋に通して』
ガチャ
『琴音~大丈夫?』
ドアからひょっこり頭を出したのは結衣
あとから修平、裕也と続いた
その光景がトーテムポールみたいでつい吹き出してしまった

