初雪に街がざわめく。


寒いと思って、学校をでたらもう雪が降っていて。


去年もみたはずなのに新鮮な気持ちでその景色を見ていた。


一面が真っ白になる。



雪がふわふわと音もなく落ちていく。




「まだ10月だよ、今…」



例年よりもはやすぎる季節の移り変わりに呆れてきそう。



雪は好きだけどね(笑)



…もちろん。初雪の時だけ。


後は、除雪とかで嫌いだと思うのは雪国に住んでるからだろうなぁ



「はる。このあとなにする?」


隣を歩いている亜美がそう聞いてきた。


亜美は、家族の次に長くいる友達…っていうか幼なじみ?だと思う。


「帰りたいけど、ちょっとほしいものもあるし…」


「この優柔不断。買い物してくよ」


うぐ…。


さすがわかってらっしゃる。



「全く。そろそろ自分のしたいことハッキリ言いなさいよ」


ちょっとご立腹な幼なじみさんに私は「はいはい」と受け流す。


もちろん、その後にかえってきたのは、私に対する文句の声なわけで。


わかってるならハッキリする!って強く言われてしまっては何も言い返すこともできない。


「…で?どこいきたいの?」


もー、100%呆れてます。って顔をして亜美は、そう言った。



「んと。香水切れちゃうから買いに行きたい」



「ん、それならいつものとこでいい?」



「全然いいよ」



「私もちょうどあそこで買いたいものあったし、一緒にいくわ」


「ありがとっ」