その声は、とっても怖い声だった。

 その声の持ち主・・・和は、私に近づいてきた。

 「大丈夫か?」「うん・・・」

 和は私立たせてくれて、手を握ってくれた

 「お前らも分かってるよね?何したか・・」

 「っち!」  「行くぞ!」

 男性が去ると和は振り向き私を抱きしめた。

 
 「無事でよかった。夢姫・・本当に・・」

「和・・・覚えてくれてるの・・・・?」

 「何を?全部忘れてないよ?」

 「嘘・・・本当に・・・?」

 「俺・・『忘れた』なんて言ったっけ?」

 「・・・言ってないけど・・・」

 「ね?言ってないでしょ?・・・だからもう泣くなよ」

 「だって・・和が・・・」

 「ん?」

 「忘れてないし・・・来てくれた・・・」

 「当たり前だよ。よし!帰るよ!」

 「え・・無理だよ・・」

 「俺んちだよ?」

 「え・・何で・・」

 「連絡来たんだ。夢姫のお母さんから『夢姫が出て行ったので・・もし
  
   そちらに行ったら一日お願いします』って。泣きながら」

 「嘘・・お母さんが?」

 「何があったかは聞かないから・・まず家にいこ?」


 「うん・・」




 この時、キミの暖かさを感じました。

 『一人じゃない』って、教えてくれる温もりはキミと

 繋がれた手から感じることができました