「ねー、彰君、それ楽しいの?」


俺がボールで練習ってか、まだ遊んでた時に決まってそう言ってくる女の子がいた。


近所に住む2個下の女の子。


名前は春陽和奏。


親同士が仲良くて、自然と俺と和奏も仲良くなっていったっけ。


上に姉がいたけど、下に弟妹がいなかった俺には妹ができたみたいに思えて、何する時でも一緒だったなぁ。


「うん、ちょっと見てろよなっ」


和奏にそう言って小さいゴールにシュート。


それが綺麗に決まると


「すごいすごいっ」


って拍手してくれたりもしたなぁ。


まだ小さかった俺は、和奏が喜んでくれるのが単純に嬉しかった。


たまに外したりしたら


「あー」


って残念そうな顔もしてたっけな。