陸に連れられてなぜが大学病院の委員長が目の前に……。
『どうしたんだ。珍しいな。』
委員長先生は落ち着いた雰囲気で、安心感のある人だな…。
『父さん、頼みがあります。』
え?
今、なんて言った?
『ははは!陸から頼み事なんて。初めてだな。で、なんだ?私にできることならば。』
陸は委員長先生にお父さんのカルテを渡しながら頭を下げて言った。
『この患者を助けて下さい。』
カルテに目を通す委員長先生の目つきも険しくなって行くのが分かる…
やっぱりお父さんは助からないの…?
『臓器はどうするんだ?順番待ちして亡くなられる患者がどれだけいるか良く知ってるだろう?』
